本業と副業を両立させる秘訣は「成果が目に見える」こと。2年間副業を続けるヨシキさんに聞いた

ヨシキさんの写真

Webライターとして長く活躍されているヨシキさん。未経験から副業として始め、現在では専業ライターとして活動されています。「文章を書くのが楽しい!」と語るヨシキさんに、副業ライターを続ける秘訣を伺いました。

(取材:土岐 さくら)

ヨシキさんのプロフィール

就職・マッチングアプリ記事を中心に執筆している専業Webライター

前職はコンサルティング会社で、営業職として勤務

SEO検定1級・FP2級保有

Twitter:@haouyoshiki

ライターを両立できたのは、成果が目に見えたから

副業でライターをするときは、時間の確保が大変ではありませんでしたか?

ヨシキ:そうですね、時間を作るのは大変でした。本業が忙しくても仕事を就業時間内に終わらせて、副業の時間を作って執筆していました。締切に合わせてスケジューリングしていましたが、本業のイレギュラーを想定して、早めに終わらせるようにしていましたね。

納期が迫ってたときには、朝5時に起きて副業をしてから仕事に行って、仕事後に深夜まで執筆したこともありました。「ライターの仕事を投げ出して、土日はゆっくりと休みたい!」と思うくらい大変でしたね。

ライターを投げ出したいと思いながらも、ライターをやり遂げられた理由はありますか?

ヨシキ:ライターをやり遂げられたのは、成果として報酬をもらったのが一番の理由です。給料とは別で自分の口座に報酬が入金されたので、初任給をもらったような嬉しさがありました。

あとは苦労して書いた記事を納品をするとカチっと何かがはまる感じや、達成感があるところですね。辞めなかったというか、もう辞められませんでした!

納品するために朝活や夜活していたときには、体調を崩すことはありませんでしたか?

ヨシキ:正直なところ何度か体調を崩すことはありました。高熱が出ることもありましたが、クライアントさんに執筆数を減らしてもらって、乗り切りましたね。

文章を書くのが好きと気づいたから、ライターに挑戦できた

そもそもヨシキさんは、どのような理由でライターを始めましたか?

ヨシキ:不思議な回答になるかもしれませんが、周囲の人よりかは文章を書くことが好きだと気づいたことがきっかけ。ただ普段から、書くのが趣味といえるほど好きなわけではないです。

たとえば、友人とLINEで長文を送ったり、短めのストーリーを作成してインターネットで公開したりしていました。友人から「僕は書くことが好きなんじゃないか」と言われて「あれ。もしかして、自分って周りよりかは文章好きなのかな」と。ちょうど気づいたときが、社会人7~8年目のときですね。

それがきっかけで、インターネットで書く仕事を調べていたところ、ブロガーとライターを知りました。特に「ライターって肩書きがカッコイイ!」と思って、始めてみました笑

長い文章を書きはじめたのは、いつからでしたか?

ヨシキ:結構昔から……大学生くらいの頃からです。僕が大学生のときにLINEが確立してきて、インターネット上でも簡単にコミュニケーションが取れるようになりました。僕が大学生の頃にスマホが普及し始めて、より発信がしやすくなったのもあって書きはじめました。

学生時代に文章を書いてきたのを活かして、会社で文章を書くなどに携わっていましたか?

ヨシキ:仕事では全然携わってはいなくて。僕はずっと営業の仕事なので、文章を書くことは多くないですね。頻繁に文章を書く機会は、取引先とのメールのやり取りしかありませんでした。あとは、たまに広報紙に携わるくらいでしたね。だから、本業とライターはほとんど結びついてはなくて、自分の中では別物として考えていました。

ライターを選んだ理由は執筆ペースをコントロールするため

ライターとブロガーは、どちらを始めるか迷った方もいらっしゃると思います。ライターを始めたのは、カッコイイと感じた肩書き以外にどのような理由がありましたか?

ヨシキ:ライターの肩書きへの憧れもありますけど、ブログは自分でテーマと納期を決めるところがありますよね。僕は、執筆ペースを自分でコントロールできないと思いました。僕は、執筆ペースを誰かにコントロールしてほしかったのかもしれません。

ライターに挑戦しようと決めてから、ヨシキさんは何か勉強をしてから仕事をはじめましたか?

ヨシキ:最初は本を数冊読んで勉強しました。ライティングの本を読んで、文章にも型とか文字の開きといった基礎の部分があると知りました。ただ、本を読んだだけだとピンと来なかったので「やってみるしかない」と思いました。そこでライター募集している案件に応募して、仕事をやりながら覚えていきました。

実践で学んでいったのですね。最初に応募した案件は、クラウドソーシングで募集されていていたものですか?

ヨシキ:そうですね、最初に応募したのはクラウドソーシングの案件です。何も分からない状態でも、まずは文章を書いてみようと恋愛体験談の記事を初めて執筆しました。

恋愛体験談の記事は※SEOに基づいている記事なんですか?

ヨシキ:恋愛の記事はSEO系ではなく、コラムのような記事でした。僕が書いた記事を検索上位に表示して読者につなげるわけではなく、掲載先のHPに辿りついた人がコラムを読んで、恋愛の勉強をするものですね。

※SEOとは、Googleなどの検索エンジンで上位に表示されるために行われる施策のこと。

専業のきっかけは向こうからやってきた

副業から専業になるきっかけはありますか

ヨシキ:僕の場合、向こうからきっかけがやってきまして。2022年、僕は目の病気を患い、会社を休むこともありました。そのときに会社から体調のことを考えて休職をすすめられたので、1ヶ月間仕事を休みました。

外回りの営業として働いていたので、休職しているときは仕事を続けられるか不安でしたね。仕事をどうするか悩んでいるときに、ふと副業のライターを本業にすればいいのではと思いつきました。だから、計画的に専業ライターになったというよりも、専業になるきっかけがやってきたから、全力で乗ったところも大きいですね

ポジティブに言うとタイミングがやってきたんですね。元々専業ライターを目指してたわけではなくて、副業で続けていこうと思っていたのですか?

ヨシキ:専業ライターを目指してはいましたが、いつまでに専業になるような明確な目標はありませんでした。ただ、いずれ専業ライターになれたら、嬉しいと思っていましたね。あとは本業が忙しかったのもあり、 副業に対して全力でコミットできなかったんです。だから、自分に休みの日をある程度与えて、マイペースに副業に取り組んでいた部分がありました。

そうだったんですね。 ちなみに専業になられてどのくらいになりますか?

ヨシキ:実は2022年12月に退職したので、専業ライターになってからまだ3ヶ月です。

それこそ専業になって、3ヶ月経った変化ってありますか?

ヨシキ:変化が色々ありすぎて、まだ整理がつかないぐらいです。1番の変化は、自分の裁量で取り組め充実感を日々感じていること。

今はありがたいことにお仕事をいただいていてあまり休んでいませんが、全く苦ではないんですよね。自分でやったことが自分に返ってくるのが楽しいので、そこが専業になってから変わったと思います。また、平日の空いてる時に出かけたり、休みを自分で調整ができるのはいいですね。

前職では社用携帯が24時間鳴っていて、メンタルが休まらなかったこともありました。専業ライターになった今は、主にチャットでクライアントさんと連絡しています。仕事でチャットで連絡するたびに、テキストコミュニケーションのレベルが上がったのを感じているのも嬉しいですね。精神的に楽にもなり、日々の成長を感じられることは自分の中での大きな変化です。

専業ライターになってから3ヶ月。今後の展望とは

専業ライターとして3ヶ月活動してみて、今後の展望はありますか?

ヨシキ:今はお仕事の柱を3本立てたいと考えています。

1本目の柱は、今いただいてるやりたい仕事に注力して、自分のできる範囲の裁量で稼いでいくことですね。自分のリソースを6割ほど割こうと思っています。

2本目は、リソースの2割ほどを割いてインタビューの仕事を受けたいと考えています。ずっと家で黙々と執筆するよりも、たまに外に出かけて誰かと話したいですね。人の話を聞くのが結構好きなので、自分も楽しみながらインタビューできたらいいなと思っています。AIの発達でSEO記事の将来を不安に感じているところがあるので、インタビューのお仕事でカバーしたいですね。

3本目の柱として2割ぐらいの力を入れたいと思っているのは、編集プロダクションに所属して仕事をすること。現在、編集プロダクションで研修を受けていて、ディレクターさんからの修正がかなり的確にいただけるのでとても勉強になりますね。自己成長しながら、お仕事がいただけるのは魅力的ですね

これから副業から専業になる方に向けて、アドバイスはありますか?

ヨシキ:副業を続けることが大切ですね。 僕は副業期間を含めると、ライターとして2年経ったぐらい。

自分の中ではライターに力を入れてはいましたが、他の副業ライターより時間を割いていなかったかもしれません。ただ、それでも続けてたからこそ専業になるきっかけがきたときに、ゆっくり積み上がってきた実績に後押しされて、フリーランスになりました。

月に1記事でもいいから続けて、ライターを名乗り続けるっていうところが、副業で大切なことだと思っています。

副業を続けるためには成果を出すことが重要とヨシキさんは話す。報酬をもらいながら、実績を貯めていった結果に専業まで辿りつけた。


副業から専業になるまでの記録でもある、ヨシキさんのポートフォリオはこちらから。